梅雨とは言え

2021.07.08 ブログ

先週は当地でも雨が続き、現場作業も2日ほど休止を余儀なくされている中

熱海などでは土砂災害による災害が発生し、今も懸命に行方不明の方の救出作業が続いているようです。

温暖化の影響とされる(完全な因果関係は証明されていないようですが)

世界規模の「異常気象が観測される中、日本でも真夏の35℃を超える猛暑日が続いたり

台風時の雨量が過去最大を記録したりと、ひと昔に想定された防災対策が役に立たなくなりつつあります。

そんな中、今現在弊社で施工中の雨水本管新設がメインとなる川崎市発注の下水道工事が

先週最下流のボックスカルバートとの接続を完了しました。

上流からどんどん大口径の本管を布設する事によって、大雨の際も流入と排出がスムーズに行える事で

ゲリラ豪雨や、台風の際の大雨からの浸水被害を防ぐ効果が期待できます。

画像は最終接続の為の既存ボックスカルバートの様子です。


掘削は3mを超える事と、谷戸のような場所なので湧水が多い事などから考えて

設計では鋼矢板での山留だったところ、安全優先で壁式土留めを採用して施工にあたりました。

既設のボックスカルバートと接続するために、先行してコアドリルによる削孔を行います。

削孔位置を正確に計測し、慎重に位置を決めてマーキングをして

コアー抜きは専門業者による削孔作業となりますが・・・

作業スペースが狭い上に、足元はどんどん湧き出る湧水。

役所の設計で想定されている進捗とは程遠い難易度の高い作業となりました。

おまけに、設計ではカルバートの壁厚が400mmとなっていた所

実際には壁自体が重力式構造の壁なうえ、上部の一番壁厚が薄い部分でも設計の倍の800mmの厚さが有り

下部に至っては、3倍の1200mm(1m20cmですよ!)もの厚さが有ったため

結局コアを抜き終わるまでに丸3日も掛かってしまいました!

途中経過ですが、抜いたコアーがこんなに!

なんとかコアの削孔も終わりましたが、かなり大変な思いをしましたよ。

800mmのヒューム管と接続するために、Φ1200mmの削孔です。

抜いた壁はこんな感じですが、写真だと大きさが伝わりにくいのですが・・・かなりの大きさと重量でした。

削孔が終わった後は、本管接続後に、接続部を補強する為の補強コンクリート打設用と鉄筋を配筋しておきます。

そして本管を布設した後、型枠を組んで生コンを打設

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生コンの硬化養生後、型枠を脱型して寸法検測後、埋め戻しをして布設は完了です。

こうして文章と画像で書くと、簡単そうに思えるかもしれませんが

技術力と、現場条件に合わせた施工、そして体力。

苦労して工事を完成させても、完成後に見えるのは「マンホール」だけ・・・

道路の下に埋まってしまう構造物をつくる為に、こんなに苦労と工夫を重ねても

建物などの地上構造物と比べて、本当に評価されない

ある意味「報われる事の少ない」工事かと思います。

でも、大雨が降った際に、今回本管工事を布設して場所で

災害が起こる事無く、未然に防ぐことが出来たとすれば・・・最高のやりがいではないでしょうか!

目に見えて褒められる事も無く、まさに縁の下の力持ちですが

自分達の作ったものに対して、「誇り」を持てる仕事だと思います!

建設関係の仕事をしたいと考えている人の大半は

自分の作ったものが「地図に載ったり」

立てたビルを前にして、「あれは俺が(私が)建てたんだよ!」と胸を張りたい!

そんな方が多いのかと思います。

なんせ、今回の工事の様な内容ですと

「この地面の下に下水の管が埋まってるんだけど、これ俺が作ったんだ。」と話をしても

「へぇ~そうなんだ」でスルーされてしまう事の方が大半。

どんなに大変で知恵を絞って汗をかいて、苦労した末やっとの思いで完成させても

「ふ~ん」って反応はやっぱり寂しいです。

これが建物だったりしたら「すげぇ~な!お前が作ったの?」と驚かれると思いますしね。

でも、弊社でここ数年受注に力を入れている「地震に強い水道管を布設する」工事や

今回の様な浸水や冠水を防ぐための工事は

災害時に人間の「命」を救う事になり得ます。

自分達で苦労して完成させた工事で、だれかの「命」を救えるなんて。

最高にやりがいがあると思いませんか?

これから梅雨が明けると、夏本番となり

ここ数年の異常な暑さの中の作業となりますが

安全と健康に気を付けながら、「誇りと、やりがい」を持って工事を続けたいと思っています!


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